私は2009年からひとり社長として経営をしています。
起業して6年間は、自分と外部パートナーさん3人だけでやってきました。
少し拡大したとはいえ、今も外部のパートナーさんが常時3人~4人、社員1人、パート3人の小さな小さな会社です。
起業すると「売上は?」「従業員数は?」と聞かれるので、大きいほうがいいのかな?と思いますし、一般的には事業は拡大していくべきものと考えられることが多いです。
でも私は、起業してから一貫して「小さな会社」にこだわっています。
もくじ
「小さな会社」がよい2つの理由
- 資金繰りで悩まない
- 人材で悩まない
- 自分(社長/経営者)がやりたいことをやれる
資金繰りで悩まない
小さな会社は、資金繰りで悩みません。
なぜならば、一人でやっているので、固定費はほぼゼロだからです。
経営者が悩む理由の一つに、資金繰りがあります。使えるお金があるかどうかです。
固定費で大きいのは、人件費と地代家賃です。
例えば東京で30人の正社員がいる会社を経営したとしましょう。
- 人件費 25万円×30人=750万円
- 家賃 6.5万円×30人=195万円
人件費と家賃だけで毎月1000万円がかかります。
地代家賃の算出は、こちらを参考にしました。
私はずっと自宅の一室で、ひとりで仕事をしてきました。
自宅なので家賃はゼロ、人件費は自分だけです。
外注費や材料費がかかりますが、それは売上に比例するので、大きな問題ではありません。
固定費がないために、利益=自分の人件費ですので、これまで資金繰りで悩んだことは皆無です。
お金のために仕事をしないので、自分が好きなお客さんと、自分がやりたい仕事だけをすることができます。
人材で悩まない
経営者の悩みのほとんどは「人材」です。
採用できない、育たない、辞めてしまう…。
いろいろな経営者さんから話を聞いていると、売上を作るよりも、悩みが大きい気がします…。
ひとり社長であれば、メインで仕事をするのは、社長自身です。
もしもスタッフさんに欠員が出てしまったとしても、社長自身の業務カバー範囲が広いので、自分自身でなんとかできます。
採用するときは、「自分と合うかどうか」だけに集中して考えればいいですし、育成をするときもマンツーマンで教えてあげられるので、自分がやっている仕事のコツや経営方針なども近いところで伝えられます。
小さな会社だからこそ、良くも悪くも一人ひとりの影響力が大きいので、働いひている人もこの人間関係を崩さないように注意してくれますし、仕事への影響が大きいので自分が必要とされていると感じやすく、承認欲求が満たされやすいです。
働きアリの法則(2:6:2の法則)が適用?
「262の法則」を聞いたことがありますか?
これは人間関係にも当てはまります。
好き・普通・嫌いになる割合が、2:6:2になります。
人数が少なければ、上下の2に触れることも少なく、安定した人間関係が手に入りやすくなります。
経費のために働く必要がなく、自分が一緒にいて心地よいメンバーとだけ働ける。
そうすると、無理をする必要がありません。
自分がやりたいことをやれる
基本的には自分しかいません。
だから受ける仕事の内容も、仕事相手も、仕事のやり方も、全部自分が決めたとおりにできます。
ルールなんて、自分が良いと思ったらどんどん変えちゃうことができます。
子どもの長期休み(夏休み、冬休み、春休み)は仕事を減らすという選択もOK。
この仕事内容飽きちゃったから、新しい事業を立ち上げてみるのもあり。
これが「大きな会社(=組織)」になったら、そうはいきません。
きちんとしたルールが必要だし、雇用を維持するための売上金も必要です。
でも、小さな会社なら誰かの顔色を伺いながら、仕事を進める必要なんてないのです。
まとめ:「小さな会社」がよい3つの理由
- 資金繰りで悩まない:固定費がかからない
- 人材で悩まない:小さい会社ほど、人間関係が安定する
- やりたいことがやれる:顧客との関係性重視の経営ができる
仕事100%で頑張れる経営者さんなら、大きな会社を目指すのもよいですが、子育て中などで時間が限られる女性経営者・女社長さんは、無理に大きな会社を目指さずに、小さな会社で自分が心地よい働き方をする…というのも一つの選択肢だと思います。
小さな会社だから儲けられない…ということもありませんしね。