小さな会社 おすすめの本

人新世の「資本論」と会社経営

斉藤幸平さんの『人新世の「資本論」』の売り上げが34万部を突破したそうです。

今更ながら読んでみて、会社経営とリンクすることがあるなと感じたので雑記的にまとめています。

もくじ

脱成長モデルは、ワークシェアで実現?

資本主義では、売上を上げ続けることが正義とされます。
だから「脱成長」と言われるとすごく違和感があるし、
実現不可能な気がしてきます。

でも自分たちの生活に満足するだけ稼げたら、
それ以上は他の企業とシェアすればいいのでは?
独り占めしようとするから、希少性が生まれて競争が激しくなる。

業種や業態によるのかもしれませんが、
少なくとも、Web制作やWebコンサルを中心とする私の会社は、
規模を拡大していくよりも、利益を維持したい。

どんなクライアントさんとも相思相愛になれるわけではないので、
自社で囲い込むのではなく、本当に合う人と長く続けたい。

そうやって仕事をシェアすることで、
多くの人が幸せになれる可能性が高くなります。

 

脱成長モデルはスタッフさんも幸せ

スタッフさんと話していても、
際限なく給与を求めているのではなく、
ある程度の給与が担保されたら、
プライベートの充実を希望することが多いです。

経営者が「もっともっと」と求めなければ、
規模の拡大のための費用を、従業員に還元できます。

生産性を上げることができたら、
その分、休む日を増やせばいいんです。

経営者が「足るを知る」方向に舵を切ることができれば、
一緒に働く従業員さんも、豊かになります。

 

分業して効率をあげると、やりがいが減る

効率を上げるには分業するのが一番。
でもそうすることで、
自分が何をしているのかわからなくなり、
やりがいが減る。

これは本当に、経営者としてジレンマです。

属人化させないためのマニュアル化や、
効率を上げるための分業をすすめるほど、
「だれでもできる仕事」になっていってしまう。

本来はそうやってできた時間を使って、
「自分だからできる付加価値」を足してほしいのですが、
なかなか、それを伝えきることができない…。

経営者として、まだまだ足りないな…と反省です。

 

 

それにしても、この新書を読んだことで
本当にいろいろなことを考えるきっかけになりました。

こんな風に思考を加速させてくれる本に出会えて幸せです!

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